「親に教える」という子どもの経験は自己肯定感をグッと高める
子どもが小さければ小さいほど、親から子どもに教えることはとても多い。
『教えるのが親→チャレンジするのが子ども→出来るようになるのも子ども→それを認めて褒めるのが親』ほとんどこのルーティンだろう。
けれどこのお決まりパターンを覆したらどうだろう?!親が子どもに何かにチャレンジする機会をもらってみるのだ。
実はいつも何かが出来るようになって褒められるよりも更に子どもは自信を持つ。
そして以前にも増してチャレンジ精神や探求心が強くなり、親にとっても嬉しい成長がみられる。
だから是非幼少期から取り入れてみてほしい!
「親がぜったい」や「親はかんぺき」の意識を取っ払うことができる
親子に上下関係は必要だと思う。社会性の基盤を身につけたり、また大きな事故や事件などの危険から身を守る方法を教えたりするためだ。
ただ、だからと言って親が絶対でも完璧でもない。
けれど幼い子どもにしてみれば、一番身近で様々なことを教えてくれる大人が両親。そして彼らに教えられた方法で色々なことにチャレンジし成功してきた。だから、成功体験に導いてくれた尊敬できる指導者のようにみている。
その尊敬する指導者に、自分が何かを教える!!となれば?
これは大人でいう、新入社員が部長に自分の知識をシェアできる機会をもらえたのと同じ!
ものすご~く嬉しくて、頼られたことを誇りに思うはずだ。
そして自信をつけると同時に、部長でも知らないことがあるのだ、部下に聞くこともあるものなんだ、と距離が縮まったことを感じるだろう。
親子もおなじだ。
わが家であったこと

わたしのコミックのバイブルはスラムダンク!なんと子ども達が長期休暇中にどはまり。
アニメをコンプリートして、コミックも読破した。(スラダンの良さが共有できたことはめちゃくちゃ嬉しかった!)
娘はテニス、息子はサッカーを習っているのにもかかわらず、こうしてわたし達親子のひと夏はバスケ三昧となった。
ある程度体が動く自負はあったものの、それは恥ずかしい勘違い。めきめきと上達していく子ども達をよそに一人足がもつれていたおばさん。
そんなわたしを見て息子が「特訓」を提案してくれた!
☆6歳の息子が指導役。
なんとびっくり、ダッシュから始まってパスやドリブルの練習のメニューが決まっている上に、そのメニューがきちんと紙に書かれていた。(しかもいらない紙の裏。これがまた素晴らしい)
知識が正しいかどうか、メニューの組み立てがどうかなんてどうでもよかった。
なぜなら彼の目は輝き、気持ちが高ぶっていることや楽しんでいることが手に取るようにわかるくらい大きな動作や声で教えてくれたからだ。
わたしは茶化すことなく取り組み、最後に「ありがとうございました」といって頭をさげた。
彼は満面の笑みで「ものすごく楽しかった!!またやろう!!」と言った。
彼の中で「お母さんは完璧じゃないこと」がわかり、自分が教えたことに母親がチャレンジしている姿を見て「お母さんが絶対ではないこと」を感じただろう。
ポイントは、小さい指導者のはなしを「真剣」に聞くこと


この時に改めて感じた。子どもも、「教えてもらい自分の知識や出来ることが増えること」と同じくらい「自分の知識をシェアすることをとても楽しむ」のだと。そしてそれが大きな自信や自己肯定につながるのだということを。
姉や両親、普段逆の立場の相手、愛する人が相手であればなおのことだろう。
ここで大切なことがもういくつかある。
- 真剣に話を聞くこと
- 「それ知ってる!」と言わないこと
→よく言うだろう。元カレと行ったことのあるレストランを新しい彼が予約してくれていても、「行ったことがある」や「知ってる」はNGワード。それだ。
- お礼と、指導の中ですごかったことを具体的にほめること
→最後に「ありがとう」を伝えることが、グッと高まった自己肯定感を、最後によいしょと貼り付ける役割になる。そして褒められれば、また一つ成功体験となって残るだろう。
☆わが家の余談
「今日は調子いいかも~!」と喜びのダンスをしたら
「そういう時こそ気をぬかず!上手でもやる気がないなら教えないよ」といわれた。
(ちなみに、子どもの言い方や教え方は自分そのものだと思った方がいい。どきっ!)
「じゃあ下手でもやるきがあったら?」と聞くと
「ちゃんと育てるよ」だって。・・・6歳だよね?と自分に問いかけた夏。
最後にすごく感動したのが、帰り道に
「ちゃんとアドバイス聞いてやったから動きがよくなったね」と褒めてもらったこと。

自分が貢献したと思えていているんだね。
成功体験になったはず!
まとめ
無意識のうちに子どもに教えてもらっていることは日々沢山あるけれど、子どもが教えられそうなことは意識的にどんどん教えてもらえばいいと思う。
相手に「必要とされること」「頼られること」これらは自己肯定感をグッと高めるからだ。それも相手が満足すればなおさらだ。
その経験の積み重ねが大切だから、「親は完璧だ」という子どもの意識を取っ払い、親に何かを教えたり伝えたりする機会を是非作ってみてほしい。
簡単なところではお手伝い!
お願いして、感謝して、褒める。
工程や仕上がりに口出ししたかったことは一旦抑えよう!
次回自分が子どもにすればいい。また見て学んでくれる。(わたしもまだついつい一言余計なことを言ってしまうが・・)
その押さえつけのない関係は思春期にも必ず役立つから!。そう思うと今から出来る育児投資だ。
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