「・・普段おしっこが出るところから別の何かが出た!!」
「白くて、とろりとしてるぞ・・?!なんだこれ・・」
こんな風に驚いた経験がある人は多いかもしれませんが、神秘的な体の仕組みを持つのは男性も同じです。
実は精液には精子だけではなく、より多くの精子を卵子の近くに届けるため、護衛をする役割の分泌液が混ざっているのです。
前回のセルフプレジャー同様、色々知っていきましょう!
精液のとらえ方がかわるかもしれません。
精液を汚いと思ってしまう理由は?
不十分な性教育!大元をたどればこの一言に尽きます。
月経の学習も十分ではないのが日本の性教育の現状ですが、精通や射精については更に知る機会がないものでしょう。
思春期の各電話相談の内容の多くが射精にまつわるものであることからも明白です。
こうして精液の正体を知らないまま精通を迎えるため、白くて粘り気のあるものを目にし、また尿と同じペニスの先から出ることにより、汚いと最初に感じてしまうことが多いのですね。
とろみ・乳白色をしているその正体
ひとつずつ見ていきましょう!
とろりとゼリー状なのはなぜ?
精液は精子と「精漿(せいしょう)」が混ざったものです。
「精漿」とは、精嚢(せいのう:精液を貯めておくところ)からの分泌液や、前立腺で作られる分泌液で、これがゼリー状であるため精液にはとろみがあります。
また、精液の中の1%が精子だと言われています。(いかに多くの分泌液に守られ助けられ卵子を目指すか!まるで護衛を引き連れ異国の地のお姫様を求めて進む王子様ですね)
膣の中は酸性(子宮頸管や子宮はアルカリ性)で、弱アルカリ性の精子は単体では死にやすいため、それから守るために精液に覆われています。
精子は精漿に混ざることで初めてパワーを得て、精子だけで進むにはとても苦手な環境である膣やその先まで頑張って前進することができます。
実際にエネルギーを得ている証拠として、鞭毛(べんもう)という精子にあるしっぽのようなものを振るようになるのは、精漿と精子が混ざり、更に膣に入ってからみられるものなんですよ。(おもしろいでしょ!精子だって気合が入ってるんですよ~)
またこのとろみのおかげで、膣の奥に張り付いて、少しでも多くの精子を膣→子宮経管→子宮へと送るのを手伝っているのです。
乳白色なのはどうして?
精液が乳白色をしているのは、精嚢からの分泌液の結晶が白いからです。
精嚢にはエネルギーの元ととなる果糖が含まれていて、その結晶の色です。
ちなみに、この白い果糖は水に出会うと透明になるため透明に見えることがありますし、その後に水分が飛んで乾くとまたこの果糖が結晶化して白く見えます。(実験みたいでおもしろい!)
ちゃんと役割があることを先に知っておくことってとっても大切ですね!
同じ道を通るということは・・精液と尿が混ざるのでは?
精液は尿と同じ尿道口から出ますが尿とは混ざりません。(ごくまれに混ざることもあります)
射精する時には膀胱の下の筋肉が閉じるためです。
逆に尿が出る時にはこの筋肉が緩んで排尿ができるようになっています。
小2息子にわたしが伝えている精通のこと
息子には、性交で射精し、チャンピオンの卵子と同じくチャンピオンの精子が出会い受精し、その受精卵が着床・成長し奇跡的にあなたが誕生したんだと伝えてあります。
その際に一緒に、性交せずとも射精をすることがあるということも説明しました。
「小学5・6年生あるいは中学生になってから、白くてとろっとしたものがペニスから出ることがあると思うよ。それは射精で、ごく普通のことだから『病気?!』だなんて思わないでね~。大人の体になっているってことだから、お祝いしようね!」
まだ7歳なのに?って?
いえ、7歳だからこそ言えました!
一度きりではなく、思春期までにこれからもまた何度も伝えていくつもりです。
さいごに
女の子が月経の知識がないまま初経をむかえ仰天するように、男の子も射精学習がないまま精通を迎えることは、同じように相当驚くものです。
相談する場所もなく、病気かもしれないと心配する子も多いので、是非精通前に射精することは普通だということや、精液が汚いものではないこと、あなたの体の仕組みは神秘的で素晴らしいものだということ伝えてあげてくださいね。
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