『ストレスマグニチュード』~ストレスの引き算を思春期にも活用~

思春期

予測のできない天災の増加、しぶとい疫病、当然だった日常が非日常となり大人も子どもも多くのストレスを抱えているいま、時にはストレスの原因となりそうなものを意識的に排除しメンタルを守ることが大切です。

筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループ准教授の笹原信一朗氏の「思春期のこころを考える」という講義をうける機会があり、その中で『ストレスマグニチュード』について学びました。

ストレスマグニチュードの理解は、思春期に大いに活用できると思いましたので共有させてくださいね。

ストレスマグニチュードとは

まずストレスマグニチュードとは、日常生活で経験する出来事(ライフイベント)をもとにストレスを数値化した評価尺度のことです。

1967年にアメリカの心理学者ホームズ氏とラー氏により開発されました。

順位出来事M順位出来事M
1配偶者死亡10016家計状況の変化38
2離婚7317親友の死38
3夫婦別居6518配置転換36
5近親者の死亡6319夫婦の口論35
6大きなけが・病気5320100万以上の抵当31
7結婚5022仕事上の地位変化29
8失業業4726パートナーの就職・退職26
9夫婦の和解4529習慣の変更24
10退職4530上司とのトラブル23
11家族の病気4439団らんする家族の変化15
15転職3943軽微な法律違反11

(全順位を載せていないので順位の数字が飛んでいます)

この研究成果に基づき、2012年に現代の日本社会において日本人が受けるストレスを数値化したストレスマグニチュード・現代日本版もあります。

これらの要因が重なると、更には順位の2と3などストレスマグニチュードが高いものが同時に発生すると、いつかメンタル不調の引き金を引くことがあります
150をこえるとメンタル不調が顕著になってくるため、もっと前の段階の100をこえない意識が重要

ストレスは「間引きと延期が大切」

~ストレスは足し算で起きる。でも逆を言えば引き算も可能なもの。~

この言葉が印象的でした。

たとえば、大きな怪我を負ったタイミングで営業から内勤にかわり、更に上司と合わない状況下で引っ越しを試みたらどうでしょう?
一見引っ越しだけであれば心機一転前向きな判断に見えても、引っ越しによるストレス(多忙・かわる生活環境への順応など)は確実に生じストレスの上乗せとなりそうですよね。

「ストレスは間引きと延期で引き算をすることが大切」です。
後回しに出来る出来事は延期しストレスを分散できるといいと思います。

結婚など慶事であってもストレスのきっかけになり得ることもポイントです。
大きな幸せを感じられる反面、様々な手続きに環境や人間関係の変化があり、知らず知らずのうちにストレスが蓄積していくため、他のストレス事項で間引けるものを探してみるべきでしょう。

思春期に活用したい理由

そしてこれらは子どもにも起きていることです!!

特に思春期では

心身が不安定なところに

恒常的な生活上のストレス(低血圧で早起きが苦手・環境の変化に順応するのに時間がかかる性格、など)が底上げ

③更にその上に様々な要因のストレスが積み重なっていくという大変な状態なのです。(わたしは、複雑に重なる地層が地震で揺れているイメージをしました)


原因は学校だけではなくその人の性格など個人の要因もありますし、それらがいくつもかけ合わさっているため思春期では複雑化しやすく、なにか一つのストレス要因が改善したからといって全てが解決するわけではありません。

ですので集中して一つのことを改善するのではなく、まんべんなく少しずつそれぞれを改善していくことで段々とバランスよくかみ合わさってくるものだといえるでしょう。

まわりの大人ができることは、重なるストレスを子どもたちが整理できるよう彼らの気持ちを受け止め、沢山耳を傾け、共感することです

心身の変化に戸惑い、自分にかかっているストレスを俯瞰できないことは多いものです。(大人もそうですよね!わたしも余裕がないと特に自分を客観視できなくなりますΣ(゚□゚;)そんな時は娘に「とりあえず睡眠とって!」とたしなめられます・・)

もちろんそんな時には大人が介入して排除を試みることも必要でしょうが、先々の自立を考えるとまずは子ども自身が自分のストレス要因に気付き整理できる力を身につけることが大切だといえます。

ただこれはストレスマグニチュードが大きくなり余裕がなくなるとできないので、それが大きくなる前に向き合い整理ができるといいですよね。
それには日々の傾聴・共感が大切です!

意識したいですね☺

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ストレスマグニチュードが超過する前にまず「予防」

さて、精神疾患の一番の重症化は自殺で、一日に74人が自殺。
これは交通事故の5倍の確率だそうです。

その
第一次予防が精神障害発症の予防

第二次予防早期発見早期治療

第三次予防が学校(職場)復帰支援と再発予防です。

病気にならないことが大切だけど、気を付けていてもなる人がいるため調べて必要ならば早期に対応しようということですね。

第一次予防となる精神障害発症の予防においては、観察や評価することでストレスとの関係を理解し、いかにして精神的な不調を発症しないようにするかが大切になるということです。

ストレスがかかった際にストレスを緩和するすべを持っている人とそうでない人がいますからね。
持っていない人は疾病になりやすいのです。
それを見極めストレスの間引きをし状況を改善していきます。

100に近づいてから減らすよりも前々から予防することが大切でしょう。

わが家の場合

わが家にも思春期の娘がいます。

頑張り屋で前向き、継続力があると親のわたしはいい面だけを見てしまっていましたが、不器用なのに疲れ果てるまで頑張りすぎてしまうという側面もあり、実際キャパオーバーでメンタル不調を起こしてしまいました。(その記事はこちらから)

その際にもストレスの間引きをして快復しましたが、今思えば不調になる前にそれができていたらよかったのにと思っています。

さいごに

上にも書きましたが、その子によりキャパシティは違い、ストレスを緩和する力の大小も異なります。

まずお子さんの性格や環境からの恒常的な生活上のストレスを振り返り

次にその上に乗っかる様々なストレスの要因を探し

そしてわが子のキャパシティやストレス緩和能力を考え、それを子どもが排除できるよう沢山話を聞き寄り添ってあげてください。

☆大人もそうですが、周りがやっているからと足並みをそろえなくてもいいことや、追及しても追及しても手ごたえを感じることが難しいチャレンジってありますよね。
そこでストレスを感じないよう「本当にやるべきことか」「その分の時間や熱量を他にシフトした方がいいのではないか」など、自分で取捨選択できるようになるといいですね。

適度なストレスは必要でしょうが、ストレスマグニチュードの合算数値、特に思春期には気をつけたいものです。

ストレスマグニチュードを知り、ストレスの引き算をすることは思春期をなるべく不安なく過ごすためにも活用できる方法の一つです。
是非活用してみてくださいね!

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