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グルーミング/SNS起因の性犯罪が後を絶たない

性教育とは

グルーミングって知っていますか?

本来は猫など動物が衛生のためや健康維持のためなどに毛づくろいすることを指しますが、性犯罪におけるグルーミングは性的行為を目的に子どもを手なずける行為を指し、チャイルドグルーミングとも言われるそうです。
わたしはこの言葉を最近はじめて知りました。

内閣府の2021年度の調査でわかった自分専用のスマートフォンを持つ割合は中高校生が9割以上、10歳以上の小学生も6割強で、その割合は年々増えています。

子どもとの連絡や位置情報の把握などができ安全に過ごせるようになったとも言えますが、一方でSNSによる子どもの犯罪被害の数は一向に減らず、スマートフォン所持は実は逆にとても危険なコミュニティにつないでしまっているとも言わざるを得ません。

わが家でも小学校高学年の娘に近々持たせようか検討中のためグルーミングもとても身近な話です💦

警察庁が発表した2020年の統計によればSNSを通じた性被害児童数は1,819人
メディア別の被害件数ではTwitterが35.8%で最大ですが、ここ1・2年はInstagramの増加が目立ち、児童買春、児童ポルノ、青少年保護育成条例違反が9割程度を占めるとのことです。
オンラインゲームでのボイスチャットの交流からの例も聞きます。

具体的な過程の例としては

①DM機能を使い同世代の少女になりすました加害者が世間話から距離を縮めてから「あなただけに言うけど・・胸が小さいのが悩みなんだ」などと保存してあるどこかの少女の裸の画像を送り「あなたのもわたしに送って」と裸画像を送らせる
なりすましはせずとも親身に相談に乗ったり励ましたりすることで信頼を得て、「実際に会ってもっとゆっくり話を聞くよ」などと誘いだし、わいせつ行為にいたる

などです。

目に見えない通信先の相手は本当に少女なのか、まずは疑うことが必要だといえますね。

さて、加害者は悩みを抱えているなど孤立している対象をターゲットにすることが多く、子どもの「認められたい」「ほめられたい」という承認欲求を利用します。
その手法は巧みなため、子どもは「信頼できる大人がそんなことをしてくるわけがない」と思い込まれているため、❛ 性暴力被害を受けた ❜とは気づきにくいため数字で出ている被害件数は一部だろうともいわれています。

また学校教諭をはじめ、家庭教師、塾教師、スポーツコーチなど、指導を受けている子供たちの「信頼」を得ている立場を悪用したグルーミングが多いのも現状です。
子どもにとってはNOが伝えにくい相手でしょうが、相手にかかわらずNO!と言ってもいいということも伝えておきたいですね。

現行法上、13歳以上の児童を対象にしたグルーミングは「性的同意年齢」に達しているため「強制性交罪」としては扱わることは少ないです。
そのため暴行・脅迫がなく、相手児童が抵抗できない場合でもないときは、各都道府県の青少年保護育成条例違反(淫行条例違反)が適用されることが多く、多くの人が「刑罰があまりにも軽すぎる」と嘆いています。

イギリスではグルーミングを用いて性的な目的で子どもと会おうとする行為自体が処罰対象、ドイツではグルーミングとみなされるやりとりそのものが処罰対象となっていることを聞きます。
子どもに自分の身を守るよう促すだけではなく、性教育を公教育で広めること性的同意年齢を引き上げることなどで子どもを守れる社会になってほしいものです。

これから長い夏休み。
子ども達は新しいアプリをダウンロードしたり色々な情報を目にしたり交換したりすることでしょう。

是非家庭や親子でスマートフォンやタブレットなどの使い方や視聴のルールを再確認してみてください。

リスクを伴うアプリやWebサイトなどを監視・制限する「ペアレンタルコントロール」などフィルタリングの利用も一手でしょうが、全てをフィルタリングに頼るのではなく、情報取得の自由を子どもに担保しながらメディアリテラシー教育を行い、的確な判断ができるように導いてあげること、見守ることもとても大切だと思います。

トラブルに巻き込まれることなく、素敵な夏休みになりますように☺

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